エッセイ | 食のこころ

 

ハンバーグとアジの干物 2016年・夏

相談役 石戸孝行

今から50年も前の話で、現在の京北スーパー会長の我が愚息のはなしです。

幼稚園の先生から1通の手紙を頂きました。

その内容とは「幼稚園で園児に好きな食べ物は何か」と聞いたところ、お宅の義行ちゃんは「ハンバーグとアジの干物」と答えたと書いてありました。

先生によるとハンバーグとカレーライスが最も多い回答だそうですが、我が家の息子はカレーライスとは言わず、鯵の干物と言ったから驚いたわけです。

我が家の家業が食べ物屋ですので、家では良く食べものの話が出てくるわけです。

こんな事もありました。

小学校4年生の娘が学校で工作をやるので蒲鉾の板を持って来るように先生に言われたその日には、帰ってくるなり、今日のクラスでは紀文が何枚で夕月が何枚だった聞きもしないのに報告します。

またこんなこともありました。

娘がお友達の家に遊びに行ったときに、そこのお母さんが「Yちゃん、お留守番していてね、私はヨーカ堂に買い物に行ってくるから」と、その言葉に娘はすごく傷つき家に戻ってからもしばらくしょんぼりしていたことを思い出しました。

我が家には息子夫婦とその子供3人の6人家族ですが、息子の長男も味に関しては鋭い感覚を持っている。

我に教わるわけでもないのに朝オムレツなど作って一人で食べています。

先日も孫を連れて居酒屋に行ったらいきなり「海鞘の酢の物」を注文したのはびっくりです。

海鞘という字も大人でもホヤと読めない人も多いと思います。

こいつは呑兵衛になるなあと思った次第です。

アジの干物と題材にあるように、この記事が出るころから鯵がおいしくなります。

ご自分で作っても美味しいです。

是非お試しください。