今、KEIHOKUが思うこと・・・

 

理想的な日本の姿

石戸義行

2015年12月

日本は島国で比較的他民族との衝突が少なく、そのことに関する報道が極端に少ないので考えない時も多いのですが、世界では戦争や内戦が数多く起こっていて、最近ではテロの問題も勃発しております。また、諸外国では難民の問題が発生して困っている状態です。今回の投稿は決して政治的な話ではなく、平和を願う一人の人間として書き残したいと思いました。

今年また日本の外交・安全保障政策の看板のひとつである「武器輸出三原則」が大きく変わりました。武器輸出三原則は、日本の武器や軍事技術が海外の戦場で使われて国際紛争を助長しないように輸出を禁止する政策で、憲法とともに日本の平和主義を象徴するものでした。当初の対象地域は「共産主義の国」「国連決議で武器輸出が禁止されている国」「国際紛争の当事国」の3つでしたが、その後、原則的に武器の輸出そのものが禁止になりました。しかし、安倍政権ではこの武器輸出三原則の見直しを進めていて、新たな三原則が閣議決定されました。

では「武器輸出三原則」を変えると、どのような影響が出るのでしょうか。メリットとされているのは、まず米国をはじめとする友好国との武器の共同開発が可能になることです。最先端の武器というのは、さまざまな国が協力して開発・生産しているので、特に航空機やミサイル防衛システムなどの分野は共同開発することで高いレベルの技術共有が可能になるとされています。ところが、日本には三原則があるため、多国間の共同開発に加わることができません。また、武器を一から開発する技術がないとライセンスを買って製造しなければならないので、自衛隊が使う国産装備品の開発コストなどが割高になってしまいます。こうした開発コストの削減も、三原則を見直す目的とされています。もうひとつ、人道支援でも良い面があるといわれていますが、これまでは地雷除去装置なども武器として扱われたため、救難や輸送に使える装備品を友好国に輸出することができませんでした。三原則が変わると、機雷処理を行う掃海艇を東南アジアに輸出することも可能になります。水面に降りたり、飛び立ったりできる国産の救難飛行艇を輸出できれば、海上での人命救助にも活用できます。こうしたことから、安倍政権では新たな三原則を確立すればより平和な社会になるとも主張していますが、正直貢献は出来ますが、平和な社会にはなりません。

一方、もちろんデメリットもあります。一番大きいのは、日本が共同開発した武器が実際に戦場で使われてしまうことです。これまでの武器輸出三原則では「国際紛争の当事国」への武器輸出を禁止していましたが、新たな三原則案では基準が大幅に緩和されていて、これらの国への輸出も認められています。日本は既に最新鋭戦闘機「F35」の共同開発に参加することが決まっていて、こうした武器が紛争の当事国などに輸出された場合、他国の人々を殺傷する可能性もあるのです。かつて日本には1929年の世界恐慌後の不況などから軍事産業を強化した時代があり、それも大きな戦争へと繋がった一因ではないでしょうか?産業の成長や技術のノウハウという面では大きなメリットのある武器輸出ですが、鉄鋼・金属・機械などの重工業が武器開発に傾いていくのは過去にもあったことなのです。武器輸出三原則を変えるのは、日本の重工業などの技術を進歩させ、コスト削減につながる一方、戦争を助長して人を殺害することにつながるという見方もできるわけです。

かつて悲惨な戦争を体験し、核被ばくまで経験させられた日本だからこそ、金儲けの為や単にコストを下げたいからと人を悲しませる武器製造には国として関わらないことが今後世界から注目され、自分達を誇れる日本になり、私たちの真面目な製品、商品が愛され、世界から素敵な日本を観に来てくれる観光立国になったとしたら、私は本当に日本を愛せる気がします。甘い考えだという思いもありますが、これからの全世界が少しでも平和になることを願うばかりです。