KEIHOKUプライベートブランド
KEIHOKUプライベートブランドのハムやベーコンを製造してくださっている、アンデスハム株式会社様は、東京都台東区に本社、埼玉県春日部市に工場があり、美味しさのためには、手間ひまを惜しまずに、手造りでハムを製造されています。
当初は、昭和14年に「相模屋」として、東京都台東区で精肉店をされていました。
その後、当時の創業者が、前会長に「美味しいハムを造ってほしい」と要望を出し、大手が安い物を造っている中、ここでは「美味しいものを造ろう」と、手造りでハムを造り始めたそうです。
原料の豚肉は国内産の生のものを仕入れ、職人が筋や脂身などを取り除き、肉を整形していきます。
整形後、アンデス山脈で採掘されたミネラルが豊富な天然岩塩を主とした塩せき剤に約1週間漬け込み、熟成させます。
この天然岩塩の風味が、出来上がったロースハムに、甘みとまろやかさを与えてくれます。
熟成させた肉は、職人の手により、まずセロファンで巻き、そして、そのセロファンの上から天竺綿布で包み、1本1本手巻きで綿糸を巻いていきます。
この綿糸の巻き締め作業は、巻きの強さが職人技で、この工場の社員の中でも、3人しか巻くことができないそうです。
そして、1人で巻ける本数は、1日に200~300本が限度ということです。
巻き締め作業後は、ロースハムをつるし、直火式のスモークハウスで、約2時間乾燥させます。
その後、国内産の桜材のチップを使用し、約2時間スモークさせ、職人の技で、素材の旨みを引き出し、スモークの香りを付けていきます。
スモーク後は、肉の中にまでしっかりと火が通るように、約1時間30分ボイルします。
一般的なロースハムの中には、輸入の冷凍の豚肉を仕入れ、解凍をして使用しているところもあるようです。
そして、「並塩」か「精製塩」を使用した塩せき剤を、インジェクターという、注射のような機械を使って肉に打ち込み、また、大豆タンパクや卵白といった増量剤、ソルビン酸、グリシンといった合成保存料、コチニールといった着色料も打ち込み、もともとの肉の容量の2倍の容量になるようにしているところもあるようです。
そして、この肉を、人工ケーシングといって、プラスチックで造られた筒状の型の中に押し込んでいき、その筒状の型に入った肉を、全自動のスモークハウスで、蒸気の力で5分~10分という早さで、スモークしていくそうです。
このような方法で製造されたロースハムは、2、3日で造り上げてしまうのに対し、手造りロースハムは最低9日間かけて造り上げています。
手造りの定義の一部は、「機械を使わないこと」「保存料、結着材、着色料、増量剤を使わないこと」です。
KEIHOKUプライベートブランドのロースハムとベーコンはこれらの定義を守り造られた、手造りのロースハムとベーコンです。
取材の時に、綿糸の巻き締め作業を取材班で体験させていただきました。
思っていたよりも力が必要で、巻かれた肉を天竺綿布の上からさわってみると、巻きに強弱があるせいか、肉に堅い部分、ゆるい部分が出来てしまいました。
職人が巻いたものを、さわってみると、肉の固さが均等に巻かれていました。
また、出来上がったロースハムを試食させていただきました。
なんとも言えない、しっとりとした食感、素材の旨みとスモークの香りが絶妙でした。
KEIHOKUプライベートブランドのロースハムには、たまに血合いの部分があります。
これは、冷凍をさせていないフレッシュな肉を使っている証しです。
ぜひ、そのままで味わっていただきたい手造りロースハムとベーコンです。