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熊本県特集

くまもとの地鶏 天草大王

熊本県上天草市 姫コッコ倶楽部

くまもとの地鶏 天草大王

ヒナの時から体を作ることに重視し、八代海を望める自然の中で、のびのびと育てられた天草大王。

熊本県には、江戸時代から明治時代にかけて「肥後5鶏」と呼ばれる5種類の地鶏がいて、その中に天草大王がありました。

ところが昭和初期に天草大王は絶滅し、ほかの4種類の地鶏も絶滅寸前の状態になってしまいました。

そこで、熊本県は、昭和51年から「肥後5鶏」の保存改良に取り組み、天草大王以外の4種類の地鶏の復元に成功しました。

天草大王の復元は、残された少しの文献をもとに行われましたが、その文献によると、天草大王の基になった「ランシャン種」は、天草から上海や中国に出稼ぎにいった人が、その種卵を明治時代の初期から中期に、長崎港から島原を経て、中国から熊本県の天草地方に持ち帰ったと伝えられています。

そして、天草に持ち込まれたランシャン種は、天草島内で飼われていた大型のシャモやコーチンと交配をすることにより、肉用の巨大な鶏に改良されていったそうです。

復元をするにあたり、天草大王が1羽も残っていないこと、また、ランシャン種を中国から輸入できないことから、復元は不可能と考えられていましたが、アメリカでランシャン種を育てていることがわかり、輸入をし、シャモやコーチンと交配させ、第7世代目にはオスが5・7キログラム、メスが4・4キログラムになり、文献どおりの大きさになりました。

また、羽色についても天草大王独特の「のうしょうじょう色」となり、平成13年10月に復元に成功しました。

この復元をした天草大王の復元種を「原種 天草大王」と呼びます。

くまもとの地鶏「天草大王」は、生産性を高めるために「原種 天草大王」のオスと「九州ロード」メスを交配させたもので、この肉用鶏を「天草大王」と呼んでいます。

天草大王の名前の由来は、天草の地名とその鶏の大きさから名付けられたものと考えられます。

昭和初期に絶滅し、平成13年10月に復元に成功した天草大王

山口社長と天草大王を抱く取材班

熊本県上天草市で天草大王を育てている姫コッコ倶楽部様は、山の中腹に鶏舎があり、鶏舎からは八代海を望むことができます。

熊本県はみかんの産地ということから、もともとは、みかんの段々畑だったところを、山口社長のお父様が天草大王を育てるために、1年半くらいかけて鶏舎に建て直していったそうです。

天草大王のヒナは県が所有していて、養鶏農協から仕入れています。

仕入れたヒナには、まずエサの食べ方、水の飲み方を教えてあげます。

ここで、最初の3日間は県が指導するエサの他に、卵の黄身を与えています。

これは、親鶏と同じようにということからで、ヒナも最初に黄身から食べるそうです。

このように、ヒナのうちから体作りを大切にしています。

ヒナが来てから14日目までは、一緒の部屋で育てるのですが、この時の温度管理がとても重要で、部屋の各場所にはガスの保温機を、また、暖気を逃さないように、スカートとよばれる布をかぶせてあげて保温をしています。

ヒナが集まっていたら「寒い」という合図、外に逃げていたら「暑い」という合図だそうです。

15日目からは別の平飼用の鶏舎に移動させます。

14日目までは、エサの食べ方や水の飲み方を教えて、体の中の内臓を作ってあげることを重視していましたが、15日目からは、鶏舎の中を赤外線で温めながら、鶏が自分で体温の調節ができるように、少しずつ自然の温度にしていきます。

そして、ここで28日目まで過ごします。

29日目からは、オスとメスを分けてそれぞれの平飼用の部屋に入れます。

通常のブロイラーでは、限られた空間の中、過密飼いで動きまわることもできず、急速に太っていき、約60日で3キログラム程まで育て、出荷するところもあるそうです。

天草大王は、ゆとりのある鶏舎で平飼いし、ゆっくりと130日かけて育てているので、出荷時には、オスが4・5キログラム前後、メスが3・0キログラム前後にもなります。

出荷が近くなると、天草で採れるひじき、ちりめん、いわし、貝の粉をエサに混ぜて与えています。

これは、人間が食べて体に良いものは鶏にも良いだろうということで、これらをエサに与えることにより、ビタミン、ミネラル、カルシウムをバランス良く摂ることができ、肉付きが良く、旨みが凝縮された鶏に育っていきます。

取材の時に、出荷間近の天草大王を見せていただきました。

もともと大きい品種ということですが、目の前で見ると、ものすごく大きく、また、羽毛にも艶があり、健康に大きく育ったことが伝わってきました。

また、鍋やしゃぶしゃぶ、たたきなどで試食をさせていただきました。

どの食べ方も地鶏の旨み、歯応えが伝わり、いくらでも食べられそうなくらい美味しかったです。

「天草大王という話題だけの地鶏として売りたくない。

美味しくて、長く食べていただけるように、肉質を守り、ファンを増やしていきたい。

」と、山口社長はおっしゃいました。

ヒナの時から体を作ることに重視し、しっかりと体を作ってからゆっくりと育てられた天草大王。

八代海を望める自然の中で、のびのびと育てられた天草大王を、ぜひ、ご賞味ください。

取材写真

鶏舎から望む八代海

取材写真

姫コッコ倶楽部 山口社長

取材写真

みかんの段々畑だった山の中腹にある鶏舎

ヒナの状態を確認するバイヤー

取材写真

天草大王のヒナは熊本県が所有しています

取材写真

暖かい部屋で飼育されるヒナ

取材写真

15日~28日目まではオスメス一緒に育てます

取材写真

29日目以降はオスメス別々にゆとりのある鶏舎で平飼いします

取材写真

ブロイラーの倍以上の130日をかけてゆっくり育てます

取材写真

山口社長にお話を伺いました

取材写真

天草産のひじき、ちりめん、いわし、貝の粉をえさに混ぜて与えます

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