特集 三ヶ月熟成 本みりん 古式造り 千葉県野田市山崎 窪田酒造株式会社 | ざ・けいほくOnLine

三ヶ月熟成 本みりん 古式造り

素材の旨みを引き出す名脇役。

料理の仕上がりに違いが出ます。

KEIHOKU三ヶ月熟成・本みりん・古式造りを造ってくださっている窪田酒造様は、千葉県野田市山崎の利根運河の脇にあります。

明治5年に創業され、茨城県に酒蔵を構えられていましたが、酒造りで大切な良質な水が豊富にあること、また運河による水運の便が良いことから、明治29年に野田市山崎に移られました。

当初はみりんを焼酎で割って飲む、飲料用のみりんが主流でしたが、社会も車が普及され、やがて船が使用されなくなり、食の傾向が変わってきたことからか、飲むみりんとしての形が途切れ、料理などでみりんが使われるようになってきたそうです。

三ヶ月熟成 本みりん 古式造り 600mL 800円+税

※すべての商品の価格は2017年4月現在のものです。

日本酒とみりんの違いはまず仕込む際の「蒸米」にあります。

日本酒は“うるち米”を使用するのに対し、みりんは“もち米”を使用します。

もち米には6種類ほどの糖質が含まれていて、その糖質により、出来上がったみりんに幅の広い甘味が出てきます。

そして、もう一つの違いは醪(もろみ)の造り方にあります。

日本酒は「麹」「蒸米」「酵母」「仕込水」を発酵タンクに入れ、酵母の力によりアルコールに変化していきますが、みりんは「麹」「蒸米」を「アルコールと米焼酎」の中に入れて仕込むので、アルコールに入れた時点で酒類となります。

また、日本酒は発酵しているので仕込途中でポコポコと泡が表面に出てきますが、みりんはもともとアルコールに入れてしまうので、発酵することがないのでポコポコと泡が表面に出てきません。

窪田酒造様のみりん造りの原料の米は、麹米としてうるち米(国産・70%まで磨いたもの)と、仕込む際の掛米(蒸米)としてもち米(国産・77.5%まで磨いたもの)を使用しています。

一般的なみりんより麹米、掛米共により多く磨いた高白米を使用していますので、やや贅沢となっています。

麹米は、洗米・水分調整後、翌日甑(こしき)で蒸し、麹菌を蒸米に混ぜ温度調整をしながら2日間かけて麹を造ります。

いっぽう掛米は麹米と同じように洗米・水分調整後甑で蒸し、麹、アルコール、米焼酎が入った約500Lの小さな仕込みタンクの中に仕込み、1ヶ月に1度かき混ぜながら自然の力で3ヶ月間熟成させ醪(もろみ)を造ります。

一般には3t入る大きなタンクに仕込み、温めて熟成速度を上げ2ヶ月程で醪に仕上げてしまう所もあるようです。

熟成後は搾り作業を行います。

醪が固いので少しずつ搾り袋に手作業で入れ、舟(しぼり機)の中に袋を積んでいき、約4日間かけて人力で搾ります。

清酒の仕込水の割合は130%に対し、このみりんは65%で醪が固いので、積んだだけではほとんど搾れないそうです。

みりんが搾れたら麹の力(米を溶かす等)を止めるために、低温殺菌・火入れ(約65℃)を行います。

そして、品質が安定した段階で原液のまま瓶詰めし製品化となります。

飲用のみりんが起源の古式造りで糖質やアルコールを添加していない成分無調整の手造りのみりんは、お料理の素材の旨みを引き出し、品の良い甘さに仕上げてくれます。

煮物などにぜひご利用ください。

佐藤酒造店のみなさんと取材班

味醂のレシピ Recipe

金柑みりん漬け

[材料]

金柑/金柑と同量のみりん

[作り方]

1.金柑を洗い楊枝などでヘタを取る。金柑1つに4〜5箇所穴を開ける。2.金柑を清潔なボールに移し熱湯を回しかけ、金柑が湯に沈む様に落し蓋をして一晩置いておく。3.湯を捨てて金柑を静かに鍋に並べ、みりんを加える。金柑が空気に触れる様ならみりんの量を増やす。4.クッキングシートを鍋に合わせた大きさにカットして落し蓋の代わりに被せる(金柑を空気から遮断するため)5.弱火で沸騰させない様に30分煮る。6.クッキングシートを取らずにそのまま冷ます。注意:ここで空気に触れると金柑に皺が寄り綺麗に仕上がりません。

かぼちゃの煮物

[材料]

かぼちゃ1/4個/水 300ml/みりん 大さじ5/塩 少々/鰹節 4〜5グラム(ひと掴み)/醤油 小さじ1

[作り方]

1.かぼちゃを好みの大きさに切り面取りをする。2.水とみりんと塩を鍋に合わせ入れ、かぼちゃを入れて落し蓋をして中火にする。3.煮立ったらやや弱火にして鰹節を加えて更に5〜6分煮る。4.かぼちゃが柔らかくなったら火を止めて醤油を回し入れ味を馴染ませる。

浸し蕗(フキ)

[材料]

蕗 1束/粗塩 カップ1/2/かつおだし 1カップ/みりん 大さじ3/塩 小さじ1/醤油 少々

[作り方]

1.かつおだし・みりん・塩・醤油を合わせて一煮立ちさせて冷ましておく。2.蕗は葉を落として洗い半分に切る。3.蕗を茹でるために大きめの鍋に湯を沸かし始める。4.まな板に粗塩を拡げて蕗を並べて板ずりする。粗塩をまんべんなくまぶしながら転がしていると繊維が浮いて来るので取り除く。注意:灰汁が強いので手早く。(爪や指先が黒くなるので手袋をするとよい)5.繊維を取り除いた蕗を茹で冷水に取る。角が脆いので丁寧に水気を拭き4〜5センチに切り保存容器に並べ、冷まして置いただし汁に浸して冷やす。

取材写真

窪田酒造の窪田社長

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窪田社長からお話を伺う取材班

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タンクの中で熟成中の醪(もろみ)

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3か月間じっくりと原料のもち米の甘さを引き出します

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明治29年に茨城から移築された熟成蔵

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みりんは仕込む際の掛米にもち米を使います

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70%まで磨いたうるち米を、25〜30分水に浸け水分調整をします

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浸水した翌日に甑(こしき)で蒸します

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蒸米を麹室に運び冷やします

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蒸米に麹菌を混ぜて麹を造ります

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麹と掛米をアルコールと米焼酎に入れて3 ヶ月間熟成させます

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