天然醸造 杉樽仕込醤油 株式会社ヤマヒサ(香川県小豆郡小豆島町) | ざ・けいほくOnLine

小豆島で醤油が造られるようになったのは、今から約400年前の江戸時代からと言われ、現在では千葉県や兵庫県とともに日本の四大醤油産地の1つとされています。

小豆島で醤油造りが発展した背景には、雨が少なく塩づくりに適しているため、醤油造りの原料となる良質な塩が島で手に入ったこと、また、大豆や小麦は海上運送が発達していたため、九州や本州、四国から容易に手に入れることができ、そして、島の温暖な瀬戸内海の気候が「こうじ菌」を育てるのに適していたことが上げられます。

ヤマヒサ 天然醸造 杉樽仕込しょうゆ 720mL 750円+税

※すべての商品の価格は2016年7月現在のものです。

小豆島で天然醸造杉桶仕込の醤油を製造されているヤマヒサ様は創業80年、当時農家だった初代社長が、農閑期に醤油屋で仕事をされていた際、何年も通っている内に醤油造りの原料や造り方を覚え、自宅の横に蔵を建て、昭和7年に醤油造りを始めたのがきっかけでした。

最初は醤油屋に自社で造った醤油を売る商売をされていたそうですが、「自社として醤油を売らなくては」ということで、昭和26年にヤマヒサブランドを立ち上げられました。

昔は国産大豆や小麦は当たり前に使用されていましたが、太平洋戦争中や戦後は原料の大豆が手に入りにくくなり、アミノ酸液で造るアミノ酸醤油や、脱脂加工大豆で作る醤油の製造を行なわれていたそうです。

そんな中、30数年前に「昔ながらの国産丸大豆で醤油を作ってほしい」と依頼があり、再び国産丸大豆醤油を製造されるようになりました。

脱脂加工大豆で作った醤油も製造されていましたが、今では丸大豆醤油のみを製造されています。

一般的に醤油の原料の大豆は、大豆の脂肪を抜いた「脱脂加工大豆」と、大豆を丸ごと使用した「丸大豆」があります。

脱脂加工大豆はフレーク状になっていて、丸大豆より少ない量で醤油を造ることができ、微生物の分解が早く、4ヶ月〜6ヶ月といった短い発酵熟成期間で醤油を造ることができます。

それに比べて丸大豆は微生物の分解が緩やかなので、それだけ長い発酵熟成期間を必要としますが、色、味が濃い醤油が出来上がります。

ヤマヒサ様の醤油の原料の大豆は、九州福岡産の等級もののフクユタカを使用しています。

この大豆は豆腐や納豆の原料にも使われている品種です。

そしてこの大豆を浸漬したあと水を抜き、蒸煮釜で蒸します。

一方、もうひとつの原料の小麦は、香川県産または北海道産のもので、焙煎機により焦げない程度に煎り、こまかく砕いたあと、蒸した大豆と、種こうじと合わせ混合します。

その後、こうじを造る部屋(むろ)の中で3日間かけて「こうじ」を造り、3日後の朝に大きな杉樽の中に、オーストラリア産の天日製塩で作られた塩水と共に仕込みます。

仕込んで1ヶ月間は杉樽の中のこうじをかき混ぜないでそっとしておきます。

そして発酵が盛んになるおよそ3ヶ月間は、2〜3日に1回かき混ぜます。

時間が経つと発酵が落ち着いてくるので、1年後には週に1回ほど、冬場には2週間に1回ほどかき混ぜ、1年半〜2年間という長い期間発酵熟成をします。

こうして発酵熟成によりできた「熟成もろみ」は、四角に形取られた木の枠の中に、人の手によりナイロンの布を敷き、その上に「熟成もろみ」を流し込むという作業を繰り返し、1日かけて何段にも積み重ねていきます。

そして翌日に上から圧力をかけて搾ります。

この搾る作業は3日間かけて行い、1日目、2日目、3日目に搾った生醤油を最後には合わせています。

ここで出来上がった生醤油は、火入れと濾過を行い瓶に詰められたあと、1本1本手作業でラベルを貼って製品になります。

小豆島の伝統の製法を続け、原料にこだわり杉樽の中で長い期間発酵熟成をさせた、にごりのない色をしていて、香りが高く、旨みやコクを感じる風味豊かな天然醸造杉樽仕込醤油をぜひご賞味ください。

植松社長と取材班

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天然醸造・国産丸大豆にこだわる植松社長

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もろみは1年半〜 2年間もの長期間にわたり発酵熟成させます

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仕込み体験をするバイヤー

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熟成もろみを手作業で流し込みます

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じっくり圧力と時間をかけて最後まで絞り切ります

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ラベル貼りも一つひとつ手作業で行っています

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完成した杉樽仕込醤油

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