KEIHOKU三ヶ月熟成・本みりん・古式造りを造ってくださっている窪田酒造様は、千葉県野田市山崎の利根運河の脇にあります。
明治5年に創業され、茨城県に酒蔵を構えられていましたが、酒造りで大切な良質な水が豊富にあること、また運河による水運の便が良いことから、明治29年に野田市山崎に移られました。
当初はみりんを焼酎で割って飲む、飲料用のみりんが主流でしたが、社会も車が普及され、やがて船が使用されなくなり、食の傾向が変わってきたことからか、飲むみりんとしての形が途切れ、料理などでみりんが使われるようになってきたそうです。
日本酒とみりんの違いはまず仕込む際の「蒸米」にあります。
日本酒は“うるち米”を使用するのに対し、みりんは“もち米”を使用します。
もち米には6種類ほどの糖質が含まれていて、その糖質により、出来上がったみりんに幅の広い甘味が出てきます。
そして、もう一つの違いは醪(もろみ)の造り方にあります。
日本酒は「麹」「蒸米」「酵母」「仕込水」を発酵タンクに入れ、酵母の力によりアルコールに変化していきますが、みりんは「麹」「蒸米」を「アルコールと米焼酎」の中に入れて仕込むので、アルコールに入れた時点で酒類となります。
また、日本酒は発酵しているので仕込途中でポコポコと泡が表面に出てきますが、みりんはもともとアルコールに入れてしまうので、発酵することがないのでポコポコと泡が表面に出てきません。
窪田酒造様のみりん造りの原料の米は、麹米としてうるち米(国産・70%まで磨いたもの)と、仕込む際の掛米(蒸米)としてもち米(国産・77.5%まで磨いたもの)を使用しています。
一般的なみりんより麹米、掛米共により多く磨いた高白米を使用していますので、やや贅沢となっています。
麹米は、洗米・水分調整後、翌日甑(こしき)で蒸し、麹菌を蒸米に混ぜ温度調整をしながら2日間かけて麹を造ります。
いっぽう掛米は麹米と同じように洗米・水分調整後甑で蒸し、麹、アルコール、米焼酎が入った約500Lの小さな仕込みタンクの中に仕込み、1ヶ月に1度かき混ぜながら自然の力で3ヶ月間熟成させ醪(もろみ)を造ります。
一般には3t入る大きなタンクに仕込み、温めて熟成速度を上げ2ヶ月程で醪に仕上げてしまう所もあるようです。
熟成後は搾り作業を行います。
醪が固いので少しずつ搾り袋に手作業で入れ、舟(しぼり機)の中に袋を積んでいき、約4日間かけて人力で搾ります。
清酒の仕込水の割合は130%に対し、このみりんは65%で醪が固いので、積んだだけではほとんど搾れないそうです。
みりんが搾れたら麹の力(米を溶かす等)を止めるために、低温殺菌・火入れ(約65℃)を行います。
そして、品質が安定した段階で原液のまま瓶詰めし製品化となります。
飲用のみりんが起源の古式造りで糖質やアルコールを添加していない成分無調整の手造りのみりんは、お料理の素材の旨みを引き出し、品の良い甘さに仕上げてくれます。
煮物などにぜひご利用ください。
[材料]
金柑/金柑と同量のみりん
[作り方]
注意:ここで空気に触れると金柑に皺が寄り綺麗に仕上がりません。
[材料]
かぼちゃ1/4個/水 300ml/みりん 大さじ5/塩 少々/鰹節 4~5グラム(ひと掴み)/醤油 小さじ1
[作り方]
[材料]
蕗 1束/粗塩 カップ1/2/かつおだし 1カップ/みりん 大さじ3/塩 小さじ1/醤油 少々
[作り方]