冬の果物
和歌山県は日本一のみかんの生産量を誇る県です。
そして、和歌山県のみかんのブランドとして知られている「有田みかん(ありだみかん)」のうち、和歌山県有田郡湯浅町地区で生産されたものを「田村みかん」といい、その品質、味ともに、みかんのトップブランドとなっています。
和歌山県では、昔からみかん栽培がさかんに行われ、和歌山県を西から東に流れる有田川を囲む山の急な斜面には、いくつものみかんの木が見られ、そのみかんの木には、海からの照り返しと潮風が当たり、急な斜面ということから水はけが良く、みかんの実に余分な水分がいかないので糖度が上がり、日照時間が長く、みかんの栽培に適してします。
生産者の坂本さんのみかん園では、11月下旬から収穫作業が始まりますが、ほぼ垂直ではないか?と思うような斜面での収穫方法は、左手で枝を自分の手が届くところまでひっぱり、右手のみでみかん実を枝から切りはなします。
大きなみかんの木の場合は、みかんの木に登ってみかんを収穫します。
そして、山の斜面にレールがひかれたトロッコの上にみかんを乗せ、最大で1個20kgのコンテナを10個のせ、山の斜面を走らせ山の下におろしていきます。
坂本さんは日々、食味が良く色の良い、糖度の高いみかんができることをイメージしながら、みかんを育てているそうです。
急な山の斜面での大変な作業の中、丁寧に育てられた坂本さんの想いが詰まった田村みかんを、ぜひご賞味ください。
約190年間続くみかん農園の坂本さん
収穫する長男の佳隆さん
みかん農園は崖のように切り立った急斜面にあります
急斜面のためトロッコをつかって運搬します
生産者の方々と取材班