KEIHOKUプライベートブランド
埼玉県入間郡越生町は梅の名所越生梅林があり、茨城県水戸市の水戸偕楽園、群馬県安中市の秋間梅林などと関東三大梅林に数えられています。
「京北 美山錦 純米吟醸」を造っていただいている佐藤酒造店様は、創業1844年(弘化元年)、今年で173年を迎え6代目の佐藤忠男さんが代表を務められています。
佐藤酒造店の日本酒は県内で最年少の女性の杜氏が務められています。
杜氏になられたきっかけは、学生時代にアルバイトで売店のお手伝いをしていたところ、お客様から直接「美味しかった」と言ってもらい日本酒造りに興味を持つようになり、2日間2時間おきに確認をしなくてはならない麹造りも、2時間ごとに状態が変化していく麹をおもしろいと感じ、杜氏になろうと思われたそうです。
「京北 美山錦 純米吟醸」の原料の酒米は長野県産の美山錦の一等米を使用し、60%まで磨いています。
酒米は「心白(しんぱく)」と呼ばれる白色不透明の部分が真ん中にあり、より心白の近くまで磨くことで、すっきりとして甘みがある日本酒に仕上がります。
磨いた酒米は黒山三滝の伏流水で洗米し限定吸水したあと、最大600kg蒸すことができる甑(こしき)で蒸します。
蒸し上がりで100℃前後ある蒸米を40℃まで冷まし、蔵人が1回につき12~13㎏をかついで麹室に運び、蒸米に麹菌を混ぜ合わせ麹を仕込みます。
ここでのこだわりの1つで人の手と目が行き届くように約10㎏入る小さな麹箱に仕込んでいます。
杜氏によると、日本酒造りで一番大切なのは「麹」ということで、仕込んでからは2日間2時間おきに麹の様子を確認します。
出来上がった麹は、小さいタンクに蒸米、蔵付の自社酵母、黒山三滝の伏流水と合わせ「酒母(しゅぼ)」を仕込みます。
杜氏によると「酒母」は日本酒造りで二番目に大切なもので、朝と晩に撹拌をしながら10日~2週間発酵させます。
そして麹、酒母、黒山三滝の伏流水を、人の手と目が行き届くように上限が1,500kgの一般よりも小さな発酵タンクの中に仕込み、朝と晩に撹拌しながら約1ヶ月かけて「醪(もろみ)」にします。
出来上がった醪は「上槽(じょうそう)」といって上槽機に空気を送って膨らませた後圧搾し、酒と酒粕に分けます。
その後酒は〝濁り〟や〝すっぱい味〟が出てくるのを防ぎ、できたての美味しさを保つため65℃で2分間「火入れ」を行います。
火入れ後は一旦貯蔵庫で保管します。
そして出荷に合わせて黒山三滝の伏流水で割り水をしてから瓶詰めをします。
佐藤酒造店様の酒蔵の下は黒山三滝の伏流水の通り道となっているそうで、地下水をくむことができる井戸があります。
その伏流水の味はとても柔らかく、出来上がった日本酒も柔らかくてふくらみがある味わいをしています。
杜氏や蔵人の手と目が行き届くように、あえて小さな麹箱や発酵タンクを使用して昔ながらの手造りで丁寧に造られた、「京北 美山錦 純米吟醸」を四季折々とお料理と合わせてお楽しみ下さい。