新潟県特集
越後一様での原料の大豆は、赤味噌は比較的たんぱく質が多く、大豆の旨み、香りが豊かに熟成する「新潟県産のエンレイ大豆」を使用、白味噌は炭水化物が多く、やさしくまろやかな味に熟成する「秋田県産リュウホウ大豆」を使用しています。
また、米は厳選した国産米、塩は発酵・熟成に適している並塩を使用しています。
味噌造りは、まず〝米こうじ造り〟から始めます。
原料の米は研米により表面の粉糠を除き、浸漬をし、30分~40分蒸します。
蒸し上がった米はいったん冷却し、赤味噌、白味噌それぞれに適した種こうじを、職人により冷却された米に混ぜ合わせます。
「こうじが命」と言われるほど、米こうじの出来具合が、味噌の熟成に直接影響してしまうので、こうじ室の中では、温度、湿度に気を付け、そして、職人がこうじの様子を確認しながら、3日間かけて米こうじを造ります。
出来上がった米こうじは、一旦冷やしますが、米こうじ自らが熱を出し焼けてしまうのを防ぐため「塩切り」という米こうじに塩を混ぜあわせる作業をします。
このようにすることにより、米こうじが元気な状態で仕込むことができ、また、大豆と混ぜ合わせ仕込む際にも、均一に塩が混ざっているので、ムラなく熟成させることができます。
大豆は米こうじと合わせて仕込む時間にタイミングを合わせて、皮をむき洗浄をして、赤味噌は半煮半蒸し、白味噌は水煮をし、ゆっくりと時間をかけ、ふっくらと仕上げます。
蒸し上がったら冷却し、大豆をつぶします。
そして、この大豆と米こうじをミキサーを使用して少量ずつ混ぜ合わせ、タンクの中に入れ仕込みます。
仕込み後、発酵・熟成が均一で良い状態で進むように、職人が丁寧に表面を手で押して平らに整える「踏み込み」という作業をします。
発酵・熟成の途中で味噌が少し柔らかくなった頃、味噌の上と下を入れかえ、後半の熟成が良く進むように味噌に空気を入れる「天地返し」という作業を職人が行います。
そして、天然と同じような四季の温度に合わせて加温し、じっくり、ゆっくりと、熟成させ、赤味噌は4ヶ月以上、白味噌は3ヶ月から4ヶ月かけて出来上がります。
米こうじを3日間かけて造り、ふっくらと仕上げた大豆で造った味噌は、やわらかく、しっとりとして、大豆のコク、旨み、香りが豊かな赤味噌と、まろやかでやさしい味わいの白味噌に仕上がっています。