北海道特集
町村農場 発酵バター(食塩不使用)※限定品 200g 1,500円+税
※価格は2015年10月現在のものです。
北海道江別市に、耕地面積約170ヘクタールという東京ドーム35~36個分の広大な大地に、乳牛の飼育、乳牛の飼料用の牧草やとうもろこしの栽培、牧場で育てられた乳牛から搾った生乳を使用して、牛乳やヨーグルト、バターなどの乳製品を製造されている、町村農場様があります。
町村農場様は、創業1917年、創業者の「土づくり 草つくり 牛つくり」というテーマを引き継ぎ、乳牛が食べる牧草は、有機肥料を基本に、栄養たっぷりの牧草を自分たちで育て、この、自分たちで育てた牧草、とうもろこしを中心とした飼料を乳牛に与え、また、乳牛にストレスを与えないように、静かな環境の中、約300頭の乳牛を飼育しています。
生産者の方々と取材班
町村農場様が製造される商品の中で、限定品で「発酵バター」があります。
発酵バターは、生クリームまたは、バターに乳酸菌を添加して造られるもので、バターの風味と共に、さわやかな酸味が感じられ、熱を加えると香りがとても良いということから、お菓子作りに使われる方が多いようです。
そして、ヨーロッパでは発酵バターが主流となっています。
町村農場様で造られる発酵バターの原料の生乳は、自社の牧場で育てられた乳牛から搾りたての新鮮な生乳を、パイプを通って製造工場内へと運びます。
工場内ではすぐに分離工程に入り、生乳を生クリームと脱脂乳に分離させます。
その後、生クリームは65℃の熱を加え低温で殺菌をし、殺菌後は、バターに最適な4種類の乳酸菌を生クリームに投入し発酵させます。
ここでは、バターに直接乳酸菌を練り込む方法ではなく、生クリームに乳酸菌を投入する発酵方法で製造しています。
乳酸菌を投入後は、「エイジング」と呼ばれる熟成を一晩行います。
一般のバター製造業者は、たくさんのバターを短時間で製造するために、エイジング時間を短くするところもあるようですが、ここでは、一晩じっくりとエイジングさせ、より風味が良く香りが良い発酵バターに仕上げています。
エイジング後は、温度を5℃まで下げて発酵を止め、バターチャーンとよばれる俵型の機械の中にクリームを入れ、回転させ遠心力により、バターとホエイ(水分)に分離させます。
ここで出来たバターが発酵バターです。
出来上がった発酵バターは、一度作業台の上に積んでから、手作業で缶の中に充填していきます。
発酵バターをふかした北あかり(じゃがいも)の上に乗せて試食をしてみました。
温かい北あかりから、少しずつ発酵バターが溶け出し、すっきりとしたバターの香りがしてきました。
そして食べてみると、重さをまったく感じさせない、爽やかなバターの風味を感じ、北あかりの素材の美味しさを引き立てながら、バターの美味しさも伝わってくるような感じがしました。
自社で育てられた乳牛から搾った、新鮮な生乳から造られた、香りが良く、風味豊かで爽やかな味わいの発酵バターを、ぜひ、お料理にお試しください。
原料の生クリームに4種類の乳酸菌を加えて発酵させます。
熟成後の発酵バター。これから遠心力でホエイ(乳清)と呼ばれる水分を分離させます。
水分分離後の発酵バター
作業台の上に積んでから、
手作業で缶の中に充填していきます。
北海道江別市にある町村農場
町村社長にお話を伺いました。
乳牛とバイヤー
牛舎では子牛が生まれていました。