熊本県特集
KEIHOKU指定農場
和牛は、黒毛和種、褐毛(あかげ)和種、日本短角種、無角和種の4品種に分類され、この4品種と、4品種間の交雑種を和牛といいます。
飼養頭数がもっとも多いのが黒毛和種で、神戸牛、松阪牛、近江牛などがこの品種にあたり、きれいに霜降りが入っているのが特徴です。
これに対し、阿蘇のあか牛の品種でもある、褐色和種は、「熊本系のあか牛」「高知系のあか牛」が代表とされ、適度な霜降りで、和牛本来の赤身のおいしさが味わえることが特徴です。
広大な草原の中で育つ阿蘇のあか牛
外川内部長と取材班
熊本県熊本市で阿蘇のあか牛を肥育しているオオツカグループ様は、阿蘇地域で生まれた生後8~10个月の阿蘇のあか牛の子牛を購入し、肥育・加工・流通まで、一貫して行っています。
家畜市場でセリにかけられ、オオツカグループ様の牧場に引き取られた阿蘇のあか牛の子牛は、清涼な阿蘇山の伏流水、熊本県の稲ワラ、自社牧場の牧草、麦やとうもろこし、ビール粕などを与え、育てていきます。
一般の牛舎では、部屋の大きさに対して、多めの頭数の牛を入れ、過密状態になってしまうことが多いそうですが、ここでは、阿蘇のあか牛にストレスを与えないように、5~6頭にしています。
そして牧場は、面積が400ヘクタール、海抜800~1000メートルの阿蘇大観峰の広大な草原にあります。
夏場に弱い牛には好環境となっていて、草原の中に育つ栄養たっぷりの牧草を食べながら、たくさん運動をし、ストレスが少ない健康的な肉質の阿蘇のあか牛に育てています。
肥育期間は通常のあか牛よりも半年ほど長く、27~30か月となっていて、子牛の購入時に約350キログラムあった体重も、出荷時には約800キログラムにもなります。
阿蘇のあか牛は栄養面でも優れていて、分析試験の結果、黒毛和牛に比べ、「低カロリー」「低コレステロール」「高たんぱく質」「高ミネラル」となっています。
取材の時に、黒毛和牛と阿蘇のあか牛をグリルで焼いて食べ比べをさせていただきました。
黒毛和牛の霜降りのジューシーな味と旨みも美味しかったのですが、阿蘇のあか牛は、適度な脂と赤身で、ジューシーさがほどよく、肉本来の旨みが伝わってきました。
取材をさせていただいた時期が秋だったため、阿蘇大観峰の広大な草原にある牧場では、牛が牧草を食べ終わったあとの芝刈り機で芝を刈ったような草原になっていました。
そして、周辺の子牛を育てている生産者は、この広大な草原の中で、阿蘇のあか牛を放牧していました。
このように育った阿蘇のあか牛は、適度な脂で柔らかく、赤身が美味しい、「低カロリー」「低コレステロール」の健康的で新しいタイプの牛肉だと感じました。
ぜひ、ご賞味ください。
お話を伺った外川内部長
阿蘇の大自然の中にある牧場
のんびりと放牧されているあか牛の親子
麦、とうもろこし、稲ワラ、ビール粕、牧草を与えます。
出荷間近になると800kgもの大きさになります。
牛と触れ合うバイヤー
適度な霜降りで赤身が美味しい低カロリー・低コレステロールのヘルシーな牛肉です。